映画『 HOUSE』1977年,大林宣彦
第1回映画紹介
みなさんは『HOUSE』という映画をご存知でしょうか?この映画は1977年に公開された映画で、大林宣彦監督によって制作されました。この映画をもっと多くの人に観てもらいたいので、ご紹介致します。
~あらすじ~
高校生、演劇部の少女7人は夏休みに"オシャレ"というニックネームの女の子のおばあさんのお家に合宿に行くことになった。そして"おばちゃま"は温かく少女7人を出迎えてくれた。
しかし何だかお家の様子がおかしい。そして"おばちゃま"の様子もどこかおかしい。7人が違和感を抱かない間に、徐々におかしなことに巻き込まれていくことになる。7人は無事生還できるのか、"おばちゃま"は一体何者なのだろうか。
コメント
最初は、どこかわざとらしい演技や古めかしい特撮が現代の映画と比べると目立つが、この映画を見終わったあとにはそのような感想を持ちえません。わざとらしい演技は映画の味となり、古めかしい特撮はサイケデリックを際立たせています。映像技術によってサイケな空間を生み出す手法は見事だと思います。場面で言えば、メロディがピアノに喰われるシーン、クンフーが電灯に喰われるシーンが特に見応えのある場面です。
人の思いは死んでも残る。おばちゃま→家→オシャレと人の思いは媒体を見つけ出し、後世に残っていきます。心と体はひとまとめにされるものではないということが思い知らされます。逆に言うと媒体が無ければ人の心は後世に残らないということなのでしょうか。最近はお墓離れが進み、お墓参りの代行サービスなんてものもあります。残された心はどこに行くのでしょうか。無事に成仏できるとよいのですが。